水道水のにおいが気になる場合はどうすればいい? 臭気の種類と原因、有効な対策を解説!

世界有数の安全基準によって厳しくコントロールされている日本の水道水。
一説によると蛇口からそのまま水を飲むことができる国は世界に12ヶ国ほどしかなく、そのほとんどがヨーロッパ方面に集中しています。
日本は国土の狭さはあるものの歴史的に水質に恵まれてきたともいわれていますが、水道インフラの高度さと水質基準の繊細さによって上記の品質を保っているといえるでしょう。
しかしながら、そんな水道水にもさまざまな問題があり、そのうちの一つに「におい」が挙げられます。
もちろん飲用は可能であるものの、独特の臭気が気になって味覚や健康上の部分に不安が生じるといったケースも皆無ではありません。
本記事ではそんな水道水のにおいに関して、その種類と原因、そして有効な対策について解説します。
水道水の「におい」とは
そのまま飲用することが可能な世界的にも稀有な水質を誇る日本の水道水ですが、殺菌のために添加される成分などに由来する独特の臭気があるのもまた事実です。
他にもさまざまな要因から気になるにおいが発生することが多々あり、これが理由で水道水をそのまま飲むことをためらってしまう人も少なくないといいます。
しかしいずれにも原因と対策があるため、以下に代表的な水道水の臭気の種類と発生する理由、そしてそのにおいを低減するための対策を見ていきましょう。
強いカルキのにおい
水道水には先述したとおり、殺菌のための塩素成分が含まれることからカルキ臭がすることは避けられず、ある種の特徴といえる現象です。
よくプールのにおいとも表現されるような殺菌剤として添加が義務付けられているものであり、数値上は生涯にわたって摂取しても人体には影響のない範囲に抑えられているため安全です。
しかしながらこの臭いが苦手という人も多く、解消の工夫が凝らされています。
以下にこうしたカルキ臭がする原因と、低減のための対策を述べます。
原因
殺菌を目的として水道水に添加されている物質は、正確には「次亜塩素酸ナトリウム」というものです。
この物質に含まれる塩素は水道水の原料となる天然の原水中に含まれるアンモニア性窒素と反応することで「クロラミン」という物質を生み出します。
一般にカルキ臭といわれているのはこのクロラミンが発するにおいのことで、次亜塩素酸ナトリウムは法律で定められた品質基準を遵守するために欠かせない物質であるためいわばカルキ臭は不可避のものです。
ただ、いつもより特別にカルキ臭を強く感じるタイミングがあるのも事実で、そうした場合にはたとえば朝いちばんに蛇口から出した水が水道管内に付着した成分の臭気をまといやすかったり、その日の体調によってカルキ感をことさらに感じてしまったりといった理由が挙げられます。
いずれにせよ安全のために必要かつ、健康には問題のないものである点は理解しておきましょう。
対策
水道水のカルキ臭を低減するためにはいくつかの有効な方法が挙げられます。
1. 煮沸
水道水をボコボコと煮立つように沸騰させ、10分ほどそのまま加熱し続けます。
そうしておくとカルキ臭が抜け、口当たりもまろやかになることが知られており、いわゆる湯冷まし(白湯)のことです。
2. 汲み置き
容器に水道水を入れて汲み置きすることでカルキ臭の成分が揮発し、臭気が抑えられます。透明な容器を用意してなるべく日光に当てるようにすることがポイントで、半日ほどするとにおいが気になりにくくなるでしょう。
なお、日光に当てず室内のみでカルキ臭を抜くためには汲み置いてから2~3日ほどもかかります。
3. 冷蔵庫で冷やす
水道水のカルキ臭は冷たくすることによって感じにくくなります、逆にぬるい状態であるほど臭気が際立ちやすくなるため、飲用を目的としている場合には冷蔵庫にストックしておくと良いでしょう。
なお、すぐに飲みたいときにはコップに汲んだ水道水に氷をいくつか浮かべて急速に冷却するのも有効です。
4.レモン果汁を加える
水道水に含まれる塩素成分はビタミンCによって分解される性質があるため、レモン果汁などを加えるとカルキ臭が気になりにくくなります。
爽快な風味やクエン酸が付与されることから、一種のドリンクとしても楽しめる便利な方法の一つです。
カビのような臭い
水道水からカビを思わせる、すえたような生ぐさいような臭いを感じることがあります。特に夏場に多いことが経験則として知られており、何らかの原因で実際にカビが水道水に混入しているのではないかと不安になることもあるでしょう。
しかしこれも特有の根拠があることが判明しているため、以下にその詳細を見ていきましょう。
原因
この臭いは水道水の原水がある河川やダムで藻類が繁茂することに起因しています。
藻類の代謝物であるジオスミンや2-メチルイソボルネオールといった物質がにおいの元であり、これらが活発になる夏から秋にかけてのシーズンで水道水のカビ臭さが強くなる傾向にあります。
当然ながら水道水の原料は天然水であり、その本来の水質は地域や立地によって大きく異なります。
したがって藻類が繁殖しやすい環境にある原水を用いた水道水ではより臭みが強くなるのは避けられず、不可抗力としての側面がある点を認識しておきましょう。
対策
藻類が発生させる成分に由来する水道水の臭いを低減するためには、その根本を除去する施策が有効です。
たとえばガーゼに包んだ活性炭を汲み置きした水道水にしばらく沈めておくことで、臭い成分を吸着して風味をよくする効果があります。
活性炭は強力な消臭効果で知られており、冷蔵庫や靴箱などのにおい取りをはじめ浄水器のろ過フィルターにも多用されているすぐれた素材の一つです。
金属臭を感じる臭い
水道水から鉄臭いような、金属臭がにおうこともよくあります。
蛇口をはじめとして水道管などの金属部材の中を通って供給される水道水ですので、ある意味では当然そうしたにおいがするともいえるでしょう。
しかしあまりに強い金属臭がずっと解消しない場合はインフラそのものに原因があるケースも少なくありません。
以下、考えられる原因と対策について見てみましょう。
原因
水道水の金属臭の原因として考えられるのは、水道管に生じた錆から鉄や亜鉛といった成分が水中に溶け出すケースです。
これは水道管の老朽化や酸化といったダメージに起因しており、受水槽に長時間水がたまった状態になることでも発生しやすくなるにおいです。
臭いだけではなく味覚でも舌を刺すような金気を感じることがあり、飲用をためらう大きな原因になりがちな事象といえるでしょう。
対策
水道水の金属臭をやわらげるためには、まずは蛇口を捻って出てきた水をすぐに使うのではなくしばらく流してから汲んでみましょう。流水によって管内にたまった成分が押し出され、金気の少ない水を使えるようになる場合があります。
しかし継続して金属臭が解消しない場合には水道管というインフラそのものが相当にダメージを受けている可能性もあるため、自治体による大規模な工事が必要となるケースも生じます。
あるいは浄水器を用いることで金属臭とその原因物質を除去して、使う分だけの水道水を処理するという方法も有効です。
腐敗臭が…
水道水からまるで腐敗したような臭いがした場合、何か重大なトラブルがあったのではないかと不安になってしまいます。水そのものが汚染されていることが懸念され、飲用はおろか入浴や洗濯にも使用を躊躇する事態になりかねません。
しかしこれも原因を適切に見極めることで対処可能であるケースも多く、まずはいくつかの可能性について調査することが肝要です。
原因
水道水から腐敗臭がするように感じた場合、まずは本当に発生源がその水からのものであるのかを調べましょう。
よくあるパターンとしては水道水そのものではなく、排水口から立ち昇るにおいと誤認することです。
また、先述したカビのような臭いの原因であるプランクトンの発生によっても腐敗臭を感じることもあります。
対策
まずは排水口や蛇口周りなどをしっかりと洗浄・清掃してみましょう。そこからのにおいが原因であれば水道水そのもののにおいへの印象も変わってくるはずです。
もう一つのプランクトン由来の臭いであれば、煮沸・冷却・レモン果汁添加等のすべてが有効であるとされています。特に煮沸はさらなる殺菌とカルキ臭低減につながるため、不安がある場合には試してみましょう。
もしもこれらの対応すら効果がないほどの強烈な臭気がする場合はその他の原因が考えられるため、迅速に水道局へ調査を依頼することがベストです。
総合的な対応としての浄水器利用
水道水のにおいの種類と発生理由、そして対策について述べてきましたが、個別に都度対応するよりも確実な方法に浄水器の利用があります。
周知のとおり水道水をろ過フィルターにかけて臭気や不純物を除去する装置であり、蛇口に直結させたり据え置きの筐体内を通したり、あるいはポット式の簡易タイプのものまで幅広いバリエーションがあります。
また、家庭にとっての水源である元栓の部分に取り付けるセントラル浄水器というタイプもあり、これは家庭で用いるすべての水を源流から浄化する設備です。
個別に水を処理する必要がなくなることから非常に便利で、メンテナンスも楽なためより安心して水道水を用いる有効な方法の一つです。
まとめ
最後まで記事をご覧いただきまして、誠にありがとうございました。
この記事では水道水に発生するにおいについて、その原因と対策を中心に解説しました。
いずれも水道水特有の性質が理由であるものも多く、臭いの発生そのものを止めることは難しい場合があるものの低減することは充分可能です。
個別に述べた方法はもとより、浄水器はそうした場合によりおいしく、より安心して水を使うことができるようになる便利なアイテムといえるでしょう。
「エクストラアクア」は、水道の元栓に設置して家全体の生活水を浄化する「セントラル浄水器」です。
蛇口一つ一つに対して設置するタイプの浄水器とは異なり、家全体で使う水を根本から浄水化するため、安心してあらゆる水をお使いいただけます。
また専用のカートリッジを2年に一度を目安に交換するだけで半永久的に使用することができるため、長期にわたって安全で手軽に浄水を使えるのも大きな魅力です。
アフターフォローの態勢も万端に整えており、セントラル浄水器の導入をお考えの方はどうぞお気軽にお問い合わせください。
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